コロナ渦における半導体不足によって、新車の納期が大幅に伸びてしまっている影響で、昨今では店頭に在庫さえあればすぐに手に入れることができる「中古車」に注目が集まっています。
しかし、そこはあくまでも中古車ですので、年式や走行距離相応の劣化はつきものです。
見た目で分かるような劣化であればまだしも、中身の劣化はなかなか分かりにくいもの。
いくら中古車とはいえ、数十万~数百万円の高いお金を出して買うものですから、出来るだけ失敗はしたくないですよね。
この記事では、調子の良い中古車を選ぶためのチェックポイントやよくある不具合の事例を紹介していきます。
今回は、特に分かりにくい電気系統やハイブリッド車について注意したいポイントを解説していきます。
最後におおよその修理代についても触れていますので、ぜひ最後までご覧ください。
電気系統はある日突然故障する
電気系統の怖いところは、見た目ではほぼ寿命がわからないというところです。
運が悪いと、なんの前触れもなくいきなり壊れてしまうケースもあります。
ただ、年式や走行距離によってある程度壊れる傾向は把握できますので、その点も踏まえて車を選んでみるのも良いかもしれません。
後付けの電装品
一番トラブルになりやすい電装品は、後付けで売られている商品です。
最近はドライブレコーダーやレーダー探知機、ETCなど、カー用品店で気軽に購入して取り付けができる電装品が多くあります。
これらは、汎用品ですので車の既存の配線を加工して取り付けを行いますので、取り付け時の施工が甘かったりすると後々不具合の原因になってしまうことがあります。
また、特に最近の車は後付けの電装品に特にデリケートになってきていて、
前オーナーが自分でパーツの取り付けを行っていて、意図しない電流が車両のコンピュータに流れ、他の部品も巻き込んで故障してしまったという事例も存在します。
純正オプション品以外の電装品が取り付けられていた場合は、要注意です。
バッテリー
バッテリーも中古車を選ぶ上で注意しておきたいポイントの一つです。
一般的にバッテリーの寿命は2~3年と言われていますが、前オーナーの使い方によっては一概に言えないことがあります。
通常はエンジンがかかっているときはオルタネーターという部品によって発電され、バッテリーは常に充電されていますが、短距離を走行してすぐにエンジンを止める使い方を繰り返していた車の場合、十分に充電がされずにバッテリーが弱ってしまっていることがあります。
また、バッテリーは単純に電圧を測ったりするだけでは、劣化度合いを判断することは難しく、専用のバッテリーテスターを使って点検する必要があります。
直近で交換されている形跡がない車を購入する場合は、リセットも兼ねて新品に交換するか、テスターで一度点検してもらうと安心して乗ることができるでしょう。
オルタネーター
バッテリーを充電しているオルタネーターも、車の年式や電装品を使用する頻度によって持ちが変わってくる部品です。
ある日突然発電しなくなる症状になることもあり、なかなか故障を予測して交換することも難しい部品でもあります。
ただ、基本的にオルタネーターは非常に耐久性に優れた部品で、通常の使い方であれば15万km~20万kmが寿命の目安となってきます。
しかし、夜間走行が多かった車や後付けの電装品を多く取り付けている車など、電気を多く使う車はオルタネーターの稼働頻度も多く、早期に寿命が来てしまう場合もあります。
また、オルタネーターはベルトを使ってエンジンの動力で回転させて動かしていますので、発電機能は問題なくとも内部のベアリングの劣化で異音が発生するケースもあります。
カーナビ・オーディオ
ここ10年ほどの年式の車にはほとんど装備されているカーナビですが、人によっては頻繫に触る部分でもあり故障が発生しやすいポイントです。
カーナビの故障といってもいろいろな症状があり、
・電源が落ちる/入らない
・タッチパネルが反応しない
・画面が固まる
・音が鳴らない、ノイズが出る
・画面が開かずディスクが入れられない
・CDやDVDが再生できない
・ディスクが取り出せない
などなど、数多くの症状があります。
故障する原因も様々なものがありますが、一番多いのが物理的なショックを与えてしまって故障しているパターンです。
タッチパネルや画面の可動部はデリケートな部分でもあり、なにかの拍子に手や物をぶつけてしまったりすると、故障しやすい部位です。
特に、ファミリーユースの車種は、お子さんによって壊されてしまっている場合もありますので、一度しっかりと動作確認をした方が良いでしょう。
また、喫煙車であった車も要注意です。
カーナビをはじめとする電気部品は、内部の基盤にタバコの煙やヤニが付着すると通電不良を起こし、予期せぬ動作不良の原因になります。
また、ディスクを読み取るレンズ部分もタバコのヤニには非常に弱く、汚れによって読み込み不良になっているケースが多いです。
エアコン
冬場ですと難しい時もありますが、エアコンの効き具合も確認しておくべきポイントです。
エアコンの中に充填されているエアコンガスは、システムがすべて正常であったとしても、構造上必ず少しずつ抜けていきます。
そのため、年数が経っている車の場合エアコンガスの量が少なくなってしまっていて、夏場のエアコンの効きが弱いなどの症状が現れます。
また、エアコンガスを圧縮するコンプレッサー内にはオイルが封入されていて、こちらもエアコンガスと一緒に自然に抜けていってしまうものですので、最悪の場合コンプレッサーが焼き付いてエアコンが全く効かなくなってしまう場合もあります。
完全に故障してしまう前であれば、エアコンガスとコンプレッサーオイルの補充で効きを復活させることができます。
ただし、エアコンガスが通るホースやコンプレッサー本体などからガスが漏れている場合は先にガス漏れの修理が必要になります。
また、エアコンの送風向きや冷房暖房を切り替えるモーターが故障しているケースもあります。
比較的新しい年式の車でも故障しやすい車種もあるようで、新しめの車種だからといって油断せず、購入前にしっかりと動作確認をすることをおすすめします。
ドアミラー
一般的に商用車などを除いて最近の車種はほとんどが電動ドアミラーを採用しています。
ドアミラーは鏡の見やすい角度に変える部分とミラー本体を折りたたむ部分にモーターが使われていて、エンジンの入り切りや鍵の施錠や解錠に連動して、自動でドアミラーが開閉する機能を備えている車種もあります。
このモーター部は動くたびに少しずつ消耗していきますので、自動で開閉する機能が備わっている車種は車に乗るたびに消耗が進むことになります。
寿命を迎えると、エンジンの入り切りに連動しなくなり、手動でボタンを押しても開閉できなくなります。
直接手で動かすことはできますが、狭いところへ駐車するときなどは少々煩わしくなってしまいます。
年式が古めであったり走行距離が多めの車は、それだけドアミラーが開閉した回数も多いと言えますので、残りの寿命が短い可能性があり、注意が必要です。
パワーウインドウ
こちらも商用車や一部の軽トラックなどを除いてほとんど標準装備されているパワーウインドウですが、故障しやすい電装品の一つです。
パワーウインドウはドアに付いているスイッチを操作して窓を開閉しますが、このスイッチ内部の接点がうまく機能せずに動作不良を起こしているケースがあります。
また、パワーウインドウはモーターで直接窓を上下させているわけではなく、レギュレーターと呼ばれる部品を介してレールに沿って窓を動かしています。
この部品も動作回数によって擦れている部分が徐々に摩耗していき、窓を上下するときに異音が出たり、スムーズに上下しなくなり、酷い場合はガラスが斜めに上下する場合もあります。
モーター本体も消耗品の一つで、先程のレギュレーターの摩耗が進行してくると抵抗が増えてくるので、窓を上下させるために多くの力が必要になってきます。
すると、モーターにも負荷がかかり出せる力が徐々に弱まってしまい、最終的には窓を上下できなくなってしまいます。
ただ、バッテリーが弱っていて、動きが悪くなっているケースもありますので、中古車販売店などで目当ての車を見る時は、エンジンをかけさせてもらって充電状態でチェックするようにしましょう。
パワースライドドア
ミニバンには必須とも言えるパワースライドドアですが、日頃から開け閉めするファミリーユースの車種でもありますので、比較的故障は多い傾向にあります。
こちらも仕組み的にはパワーウインドウと似たような構造になっていて、モーターとワイヤー等を組み合わせてドアを動かしています。
パワースライドドアの場合、傾向としてはモーター本体よりも、ドアとモーターを繋ぐワイヤーが切れてしまうことによって自動で開閉が出来なくなる症状が多いようです。
ハイブリッド車・EV車で注意すべきポイント
昨今の電動化や脱炭素の流れを受けて、自動車メーカー各社もEVやハイブリッド車に力を入れてきています。
中古車市場でも燃費の良いハイブリッド車や電気自動車は人気の車種ですが、通常のエンジン車とは異なるハイブリッド車・電気自動車特有の要注意ポイントが存在しますので、こちらをご紹介していきます。
引用:https://kyoei-japan.net/
駆動用バッテリーの劣化
一番多い不具合がこの駆動用バッテリーの劣化です。
ハイブリッド車や電気自動車は、アクセルとブレーキの操作に応じて走行中に絶えず充電と放電を繰り返しています。
加えて真冬の北海道や真夏の沖縄でも同じように性能を発揮しなければならず、非常に過酷な環境に置かれています。
また、最近主流のリチウムイオンバッテリーは充放電回数が増えるほど、充電出来る容量が減っていきます。
みなさんも、長年使ったスマホのバッテリーもちが悪くなる症状を体感したことがあると思いますが、ハイブリッド車や電気自動車の駆動用バッテリーでも同じような劣化が発生します。
バッテリーには常に状態を監視するコンピューターが内蔵されていますので、常に劣化が少なくなるように充電・放電を制御しているものの、どうしても物理的な劣化は避けられません。
このバッテリーの劣化は、車両の年式と走行距離に比例して状態が変わってきます。
特に、ハイブリッド車の場合は年式を意識した方が良いことがあります。
これは、搭載されるバッテリーの種類や構造が年を追うごとに進化していますので、新しいものの方がより耐久性のあるものになっているためです。
そのため、6年落ち3万キロの車体と3年落ち6万キロの車体では、後者の方がバッテリーの状態が良いという場合もあります。
また、バッテリーは気を付けて使っていたとしても、いつかは必ず寿命を迎えてしまいます。
お目当ての車を長く乗る予定の場合は、バッテリー交換が発生する可能性があること覚悟しておきましょう。
保証制度を確認しましょう
これらの電装品の故障は、どれも数万円~数十万円の高額修理になってしまう場合が多いです。
特にハイブリッド車の駆動用バッテリー交換などは40万円近い費用が掛かることもあります。
せっかく車を買ったのに、いきなり高額修理となってしまっては目も当てられません。
そこで確認しておきたいのが保証制度です。
新車から5年以内の場合はメーカー保証が残っている場合があります。
電装品の故障は、国産メーカーの場合、カーナビやパワーウインドウなど、車が走ることには関係ない部品の場合は、「3年6万キロ」、ハイブリッド機構などの車が走ることに直結する部品は「5年10万キロ」のメーカー保証がついています。
中古車で購入する場合でも、規定の点検を受けて「保証継承」を行うことで期間が残っていれば新車保証を受けることが出来ます。
また、メーカー保証が切れている車の場合でも、中古車販売店独自の保証制度を設定しているお店もあります。
万が一の際に非常に助けられる制度になりますので、しっかりと内容を確認するようにしましょう。
個人売買などで購入した車の場合
一点注意したいのが、オークションサイトやフリマサイト経由で個人売買をするときです。
基本的に、個人間の売買はすべて自己責任の取引になることがほとんどです。
そのため、車の状態や故障などもそのままの状態で引渡しとなるため、購入してすぐに高額修理となってしまう場合があります。
このような事態を防ぐためにおすすめなのが、個人売買向けオートローンの「ユーカーネクスト」です。
個人売買の車両でも「最長10年の中古車保証」を付けることができて、名義変更や相手への送金手続きなども完全にサポートしてもらえます。
いつ壊れるか予想が付きにくい電装品の故障にも対応していて、安心してお得に車を購入することができます。
思いのほか車両が高額落札になってしまった場合でも、ユーカーネクストならWebから簡単に申し込みすることができますので、車の個人売買を検討している方は、合わせてユーカーネクストの利用も検討してみてください。
個人売買向けオートローン「ユーカーネクスト」
https://ucarnext.com/
まとめ
中古車は新車と違い、外観では判断出来ない故障などが隠れている場合があります。
特に電装品の故障については、目に見えるカーナビやパワーウインドウの故障であれば良いですが、ハイブリッドバッテリーなど、高額修理になる可能性が高い物ほど、劣化度合いを判断することが難しくなってきます。
今回ご紹介した保証制度や、「ユーカーネクスト」を利用することで、万が一トラブルが発生したとしても、金銭面の心配をすることなく、欲しかった車を思う存分楽しむこともできます。
ぜひ、中古車購入の参考にしてみてください。
UcarNext(ユーカーネクスト)サイトURL:https://ucarnext.com
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