車販売店で買うときの手順と注意点。こんな中古車屋では買ってはいけない!

販売店 手続き

中古車を購入しようと考えるとき、まずは、「どんな車にしようかな?」というところからはじまると思います。
ある程度、車種のイメージができたら、今度は「どこで(どうやって)買おうか?」と考えると思います。

地元の中古車販売店、新車ディーラーの中古車コーナー。
インターネットを検索して、県外の販売店。
最近では、インターネットオークションサイトを利用して、個人売買という選択肢も増えました。

それぞれの買い方において、メリット・デメリットがあります。

今回は、中古車販売店や新車ディーラーなどでの購入の流れを紹介する中で、中古車を販売店から購入する方法、メリット、デメリットなどを挙げていこうと思います。

中古車購入までの流れ

車選びから納車までの一般的な流れは、次のとおりです。

1.車種、販売店の選定

「こんな車に乗りたい!」というところからスタートすると思います。
インターネットの中古車サイトや、中古車雑誌を検索し、予算に応じ、車種、ならびに販売店の選定をしていきます。

2.販売店への来店

販売店にネットや電話で来店予約しましょう。
正直、販売店への来店は敷居が高いと思われる方も多いと思います。
「どんな店なのか?」「どんな営業マンに当たるのか?」などの不安を解消するためにも、事前予約は有効です。
対応の仕方で、少しは雰囲気が伝わってくると思います。
また、検討していた車がすでに”売約済み”となっている場合もありますので、その確認にもなります。

少し話がそれますが、「良い販売店」と「要注意販売店」の特徴をお伝えしておきます。

「良い販売店」

・来店時、駐車場もしくは店舗の外までお出迎えに来る
・来店時のあいさつが明るい、大きな声
・身だしなみがきちんとしている
・店内に入ったとき、担当以外の人(受付・事務員さん、メカニック、他の営業マンなど)が自分の方をみて挨拶をしている
・店内のメンバー間のコミュニケーション、連携がとれている
・展示車、店内(特にトイレ)がきれい
・観葉植物、鉢植えなどが元気
・展示場ののぼりや、貼られているポスターがきれい(破れや色あせしていない)
・節度のある言葉遣い

「要注意販売店」

基本的に、上記「良い販売店」の逆ですが、特に注意すべき点を挙げておきます。
・出迎えがない
お客さんが買う気があるのか無いのかを見定めています。もしくは、お客さまの来店に気が付かないくらい集中していません。
・みだしなみについて
いわゆる「中古車屋さん」にありがちですが、店員の服装がバラバラということろがあります。店としての統一感がなく、販売条件なども各自まかせみたいなところがあります。(当たり外れが大きい。)
・言葉遣いについて
仲良くなるのはいいことですが、営業マンとお客さんという一線は絶対に超えないほうがいいです。関係がなあなあになり、故障や気になることが発生した際、言いにくくなり、泣き寝入りということにもなりかねません。

あくまでも、ご参考までに。

3.現車の確認

ここは、販売店で購入する際の最大のメリットです!
お目当ての車をしっかりと確認しましょう。

車種やグレードなど、いろいろと迷っているときは、営業マンにいろいろ聞いてみましょう。
特に、「こんなふうに車を使いたい。」など使用目的を営業マンに聞いてみれば、車のタイプや、必要装備などのアドバイスをもらえ、車選びの参考になると思います。

現物を目の前にして、いろいろな角度から眺めたり、実際に触ったり、運転席はもちろん、助手席や、後ろの席に座ってみたりしてみましょう。パソコンやスマホの画面ではわからないことがたくさん見つかると思います。

最終確認で、ぜひ試乗してみてください。エンジンの音、足廻りやボディーからの異音、加速感や乗り心地など、実際に動いている車からしかわからないさまざまな情報がわかるはずです。

また、事故車ではないか?今までの整備履歴は?などなど気になることは何でも聞いてみましょう。

できれば、日中の明るい時間、天気のいい日に車を確認することをおすすめします。
雨の日や、暗い時間は何かと見過ごすことが多いです。

4.見積もりの依頼

気に入った車が絞れたら、見積もりの作成をお願いしましょう。
車を買う際は、車両本体の他にも名義変更などの手続きを行うための諸費用や、さまざまな税金がかかってきます。
また、下取車があれば、下取り査定も必要です。
見積もりをお願いしたら、即購入というわけではありませんので、気軽に見積書を作ってもらいましょう。
販売店にもよりますが、多少の値引き交渉は可能だと思います。
頑張ってみてください!
見積書の各項目については、後ほど詳しく解説します。

5.支払い方法の確定

主な支払い方法としては、「現金」もしくは「ローン」だと思います。
支払い方法が「現金」であれば、見積書の総合計金額が予算内であれば、OKでしょう。

支払い方法が「ローン」の場合、頭金の額(納車までに支払う現金)、何回払いか、ボーナス月の加算は可能か、月々の支払金額、などを計算してもらいましょう。
また、「ローン」を選択する場合は、事前審査が必要となります。
販売店で取り扱っているオートローンを活用する場合は、店頭で審査から申し込みまでできますので、営業マンに聞いてみましょう。

6.契約書の締結

車、購入条件、支払い方法、支払額などすべて納得したら、いよいよ契約です。
登録に必要な書類も同時に揃えることも多いので、印鑑を準備しましょう。
軽自動車は認印でいいですが、登録車(軽自動車以外)購入の場合は、認印と実印も用意しておきましょう。
また、ローンで購入する場合は、銀行印も必要です。

7.登録書類の準備

ここからも、販売店購入のメリットです。
車を登録(名義変更など)をする手続きは、非常に煩雑で、時間(日数)がかかります。
しかし、販売店で購入した場合、ほとんどの手続きは、お店の方でやってもらえます。
しかも、必要書類も店に準備されていますし、手続きも慣れているので安心です。
どうしても、印鑑証明や住民票、車庫を借りていたら地主の書類が必要となりますが、後は販売店におまかせして、納車を待つばかりです。
逆に言うと、お店に動いてもらう手間賃=代行費用がかかるというのがデメリットでしょうか。具体的な金額については、後ほど紹介します。

8.納車

いよいよお待ちかねの納車です。
事前に、販売店での「店頭納車」なのか「自宅納車」なのかを確認しておきましょう。
また、任意保険への加入や、車両入替なども納車日が起点となりますので、要確認です。
車を受け取る前に、再度、契約時の購入条件(用品の取り付け、内外装の状態、整備箇所などなど)が約束通りか確認しましょう。

販売店での購入手順のまとめ

販売店で購入する際、ネットや個人売買と大きく異なるのが、お店に”プロの営業マン”がいるということです。

車を選ぶところから、アドバイスやおすすめの車を紹介してくれるかもしれません。
車が決まれば、売買に必要な書類を揃えたり、手続きを代行してやってくれるので、後は納車されるのを楽しみに待つだけと手間がかかりません。

もちろんその分、販売店に”手間賃”を払わなければなりません。
さらに言うと、販売店を維持していくコスト、車の仕入れや人件費などがかかっています。
それらの費用が車両代や販売諸費用に乗っかってきますので、個人売買などと比較すると、総支払額はかなり高くなります。

販売店から購入する、「安心感や手間いらず」と販売店に支払う「代行費用」の比較をするために、中古車を買うときにかかる ”付帯費用”について、いまから、詳しく解説していきます。

購入時の諸費用について

付帯費用は大きく分けて、販売諸費用・税金・保険料の3つです。
すでに見積もりを取られた方は、手元に用意して、確認してみてください。
まずは、販売諸費用から解説します。

販売店によって、多少項目名が違うかもしれませんが、似たような感じだと思いますので、置き換えてみてください。
また、金額も販売店ごとまちまちですので、あくまでも参考までに相場金額を記します。

販売諸費用について

車庫証明手続き代行費用

車を所有すれば、保管場所(車庫)が必要です。保管場所を証明する書類がいわゆる車庫証明、正式には「自動車保管場所証明書」です。

登録車購入時は、住所が ’〇〇村’ 以外であれば、車庫証明の取得は義務です。
また、軽自動車でも一部地域を除いて届け出が必要ですので、お住まいの場所が、該当するかどうかネット等でご確認ください。

この、車庫証明手続きを販売店に代行で行っていただく費用が「車庫証明手続き代行費用」です。
金額は2万円前後と印紙代がかかります。

ちなみにご自身で申請するには、必要書類を入手、記入し、管轄の警察署に2回(申請時と交付時)出向く必要があります。

検査登録手続き代行費用

ごく簡単に言えば、販売店に名義変更手続きを行ってもらう費用です。
車検が残っていて、ナンバーもそのままで良ければ、必要書類のみ陸運局に提出すればいいのですが、
車検受け渡しや、ナンバープレートを変更する場合は、基本、車両も陸運局に持ち込む必要があります。
金額は3万円前後と印紙代(必要であればナンバープレート代)がかかります。

下取車諸手続き代行費用

下取車がある場合、名義変更や一時抹消手続きを行う費用です。
金額は2万円前後と印紙代がかかります。

下取車査定料

下取車の金額を査定する費用、または、社内の専門部署での再査定を行うための費用といわれます。
金額は1万円前後です。

納車費用

納車の際、自宅まで持ってきてもらうための費用です。
金額は購入する店と納車場所の距離により変わることが多いです。
自宅近くの販売店の場合 : 2万円前後
ネット購入など県外納車の場合 : 上記金額+陸送費等の費用(数万円)

また、販売店に取りに行く場合、店により0〜数千円になる場合もあります。
購入前に確認してみてください。

資金管理料金

販売店でオートローンを組んだ場合、計上されている場合があります。
金額は数千円〜1万円

税金関係について

自動車税

自動車税とは、エンジンの排気量、用途(自家用/営業用)、種類(乗用、貨物など)により毎年課税される税金です。(4月から来年の3月までの1年間)
ちなみに、自家用・乗用(5ナンバー、3ナンバー)の自動車税は、主な排気量別で次のとおりです。

 

排気量 〜1000cc/EV 1000〜1500cc 1501〜2000cc 2001〜2500cc 2501〜3000cc 3001〜3500cc 3501〜4000cc 4001〜4500cc 4501〜6000cc 6001cc〜
自動車税 29,500円 34,500円 39,500円 45,000円 51,000円 58,000円 66,500円 76,500円 88,000円 111,000円

 

中古車購入のときにかかる自動車税は、次のとおりです。

軽自動車 0円
軽自動車税は期の途中には課税されません。

登録車(軽自動車以外) 1年分の自動車税を月割にしたもの
但し、単純に年額を12で割ったものではないので、”自動車税 月割”で検索してみてください。
なお、3月登録については、0円です。
さらに細かいことを言うと、ある月の1日に登録しても30日に登録しても登録月で払う税金は同じです。急ぎでなければ、月末近くよりも翌月頭の登録がお得です。

環境性能割

以前は「取得税」という項目がありましたが、消費税が10%になった際、廃止されました。
代わりに「環境性能割」という新税制となりました。

その名の通り、いわゆるエコカーは非課税となりますが、2020年度燃費基準+20%達成していない車に対して、課税されます。

・登録車 1%〜3%
・軽自動車 1%〜2%

具体的な課税額ですが、取得金額(課税標準基準額✕残価率)に上記課税率をかけたものになります。
計算された取得金額が50万円以下の場合は、非課税となります。
新車価む格にもよりますが、ざっくり新車登録から4〜6年以内の車には課税されることになります。

重量税

車両の重量によりかかる税金です。
課税のタイミングは、新車登録時または車検時となります。
したがって、中古車購入の場合、車検が残っているタイミングであれば、重量税は 0円、
車検受け渡しであれば、2年分の重量税がかかります。
例えば、車両重量1〜1.5tの車で、24,600円、軽自動車では6,600円です。

但し、新車登録から、13年以上経過すると税額が上がり、18年以上でさらに上がります。

消費税

見積書の書式により、車両代、付属品代、販売諸費用の項目が内税(消費税込み)か外税かをご確認ください。

リサイクル預託金

税金とは違いますが、購入時に必要ですので、ここで説明します。

購入車を廃車にする際、必要なリサイクル料を預託(前払い)しておく費用です。
次回乗り換え時、乗りつぶし廃車にする際はそのままですが、下取り車として引き取られる場合、リサイクル料に相当する金額は戻されます。

保険料について

自賠責保険

車を所有している人は必ず加入しなければならない保険です。(強制保険とも呼ばれます。)
中古車購入の場合、車検までの残り月数で計算されます。
保険料は毎年見直しがありますが、自家用乗用車、軽自動車ともに約2万円前後/2年です。

任意保険

自賠責保険では足りない部分を上乗せする補償です。
一般的には、車両見積書には含まれない場合がほとんどです。
別途、計算してもらうまたは、インターネットの見積もりなどを利用してみましょう。

まとめ

販売店での車の購入方法ということで、中古車選びから契約、納車までの流れと合わせて、付帯してかかる費用について、解説してきました。
そのなかで、販売店で購入するメリットもお伝えしました。

付帯費用の中で、税金・保険料に関しては、どこで買っても変わりません。
販売諸費用に当たる部分が、中古車販売店やディーラーで購入する場合に余計にかかる費用となります。(約10万円前後)

実際に、販売店へ出向き、営業マンからの説明や見積もりを計算してもらってください。

もし、その金額が高すぎると感じた方、あるいは販売店、営業マンの対応に不満を持たれた方は、販売店からの中古車の購入はおすすめしません。

「個人売買」という選択肢もぜひ検討してみてはいかがでしょうか。

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