クルマの個人売買のメリット・デメリットは?金銭トラブルを防ぐ方法を紹介

個人売買 オートローン

中古車の購入を検討したとき、最初になにをしますか?

すぐに思い浮かぶ行動は、下記のどちらかではないでしょうか。

近くの中古車展示場に見に行く。
インターネットの中古車検索サイトを覗き、お目当てのクルマを探す。
最近では、インターネットオークションサイトやフリマアプリを通じて売り手から直接購入する「個人売買」に興味をもたれている方もいらっしゃるかもしれません。

「個人売買」は上手に活用できれば、とてもお得な買い方である一方、注意すべき点も少なからずあります。

そこで今回は、「個人売買でのクルマの購入方法」ということで、”注意すべき点”あるいは”落とし穴”とその対策をお伝えすることで、お得に中古車を手に入れる方法を解説していきます。

個人売買のメリット

中古車をあえて個人売買で購入するメリットをまず挙げておきましょう。

購入価格が安い

なにはともあれ、一番のメリットは、市場相場よりも安い価格で購入できるということでしょう。
中古車販売店で展示されているクルマの価格は一般的に【仕入れ価格(買取や下取価格)+販売店での利益分+販売店の経費+在庫リスク上乗せ分+消費税】となっています。
一方、個人売買の場合、経費や在庫リスクなどの上乗せ分はあまり考えなくてもいいので、買取や下取金額よりも少し高い金額で提示したとしても、販売店での価格よりも安い場合がほとんどです。
また、消費税が必要ないので、その分、安く手に入ります。

選択肢が多い

インターネットオークションサイトやフリマアプリでの出品数は、年を追うごとに多くなっています。
つまり、欲しかったクルマ、あるいは、たまたま見つけた掘り出し物のクルマなどいろんな意味でクルマ選びの幅が広がってきました。
スマホやパソコンで、全国の物件を探せるというのも、楽しみの一つと言えるでしょう。

個人売買のデメリット

一方、中古車を個人売買で購入する際のデメリットも挙げておきましょう。

現車の確認が難しい

出品されているクルマが、実際に見に行ける範囲の場所であれば、ぜひ一度現車を確認されることをお勧めします。
しかし、遠方からの出品であれば、説明文や、限られた枚数の写真などから、クルマの状態を判断するしかありません。
出品者への質問や、出品内容、写真などよく確認して購入したものの、いざクルマが届いたら”思っていたのと違う”ということもよく耳にします。

悪質な出品者もいる

クルマを購入しようとする人すべてがクルマについて、またクルマの購入手続きについて知識があるわけではありません。
そこにつけ込み、言い方は悪いかもしれませんが、”だまして”クルマを売りつけようとする人、不当な利益を得ようとする人も中にはいます。

金額のやり取りでのトラブルが発生する

実際に中古車を購入しようとする際には、クルマ本体の価格に加え、さまざまな税金や保険料、また名義変更や車庫証明手続きなどの手数料や手間がかかります。
クルマ本体とは別に必要なお金がこんなにかかるとは思わなかったとトラブルになるケースもあります。
また、支払い方法や支払いのタイミングなどで売り手側、買い手側の思いが食い違い、トラブルに発展する場合もあります。

オークションサイト等、利用上の注意点

個人売買の仲介役となるインターネットオークションサイトやフリマアプリを利用する上での注意点を解説します。
上述した個人売買のメリット・デメリットを踏まえ、より具体的な項目を挙げていきます。
これらの注意点を事前に頭に入れておくことで、恐れること無く、お得にクルマを手に入れることができると思います。

購入(落札)前の確認事項

購入費用について

クルマを購入する際は、クルマ本体の価格の他に、さまざまな費用(諸経費)がかかります。
主な費用は次のとおりです。

  • 税金類(重量税・取得税・自動車税)
  • 法定費用(各申請の際の印紙代、リサイクル預託金)
  • 名義変更手数料(名義変更手続き、車庫証明手続き等)
  • 陸送費(出品場所からクルマを運ぶ費用)

税金や法定費用については、車種や登録時期によって決まってきますが、名義変更手数料や陸送料については、自分自身で行う場合と、業者等に依頼する場合で金額は大きく異なってきます。
いずれにしても、クルマ本体とは別に、決して少なくない費用が発生しますので、可能な範囲で、出品者側にどのくらい別途費用がかかりそうかを事前に確認しておきましょう。また、その金額を踏まえ、予算組みをしておきましょう。

クルマの状態確認について

少しぐらいの距離であれば、現車を見に行くことをお勧めします。
実際に、見て、触って、可能であれば乗ってみて、納得いくまで確認してみましょう。クルマの確認と同時に、出品者から細かい話を聞くことや、疑問点を聞いてみることもできます。「クルマ選びの楽しさ」と捉え、積極的に足を運びましょう。

遠方のため、どうしても現車を見に行けない場合は、掲載されている写真を元に確認してくしかありません。気になる点があれば、出品者に問い合わせをし、可能であれば、追加の写真を撮ってもらうようにしましょう。

整備点検記録簿について

定期点検(1年点検など)や車検を行った際には、整備点検記録簿が発行されます。人間でいうカルテのようなものです。
記録簿を時系列で見ていくと、そのクルマの整備履歴、消耗品の交換状況、走行距離などが全てわかります。
当然、記録簿の枚数が多ければ多いほど、安心感は増しますが、逆に一枚も無い場合は、要注意です。最悪のケースとして考えられるのは、走行距離の改ざんの可能性もあります。
現車を見に行かれた場合はもちろん、ネット上のやり取りの場合でも整備点検記録簿の確認(有無)はぜひ行いましょう。

走行距離について

クルマの程度に大きく左右する要因の一つが走行距離です。
もちろんメーターで走行距離は確認できますが、残念ながらメーター表示はやろうと思えば改ざんができます。
そこで走行距離を裏付けるものとして、前述した整備点検記録簿や車検証があります。
一般的なユーザーは、よほどクルマの使い方が変わらない限り、年間の走行距離はある範囲で一定になります。
したがって、定期的に発行されている整備点検記録簿の距離とメーター表示を見れば、実走行距離であるとわかると思います。
また、平成16年からは、車検ごとの走行距離が、車検証にも掲載されるようになりましたので、1回以上車検を受けているクルマに関しては、車検証上でも確認できます。

数は少ないかもしれませんが、「メーター交換」をしているクルマもあります。
メーターの故障・不具合で交換歴のある車で、ディーラーや認証工場、指定工場で交換した際、整備点検記録簿が発行され、メーター交換日、交換前の走行距離が記載されています。

いわゆる「走行距離不明車」は要注意です。
自動車販売店間の取引においても、「走行不明車」の評価はかなり落ちます。
しかしながら、年式の古い車(いわゆる旧車)においては距離を証明することが難しい場合もあります。
現車の確認ならびに出品者からの話をよく聞いて、納得できたときのみ購入される方が賢明だと思います。

購入後の手続きについて

ご存知の通り、中古車の購入は、お金を払えば終わりの商品ではありません。
クルマを購入したら、名義を変えなければいけません
また、購入者(新所有者)が名義を自分に変える義務があります。
この名義変更にかかる手間や費用を考えておかないと、後々のトラブルの原因となります。
車種や地域によって必要な手続きは若干変わってきますが、一般的な流れと概算の費用について解説していきます。

陸送について

クルマを購入したら、手元までクルマを運ぶ必要があります。
一番手間がかからないのは、クルマを取りに行って、自分で運転して帰るという方法です。
車検が残っている状態(ナンバープレートがついている)であれば、取り急ぎ任意保険だけかければ、安心して乗って帰れるでしょう。

たとえ近距離でも、ナンバーがついていないクルマに乗って帰ろうと思えば、「仮ナンバー(自動車臨時運行許可番号標)」が必要となります。
「仮ナンバー」は市町村役場などに申請します。
必要書類は、

使用可能期間は5日間ですので、引取直前での手続きが必要となります。

自走が無理であれば、陸送業者にクルマの配送を依頼する必要があります。
個人宅へ引取→個人宅へ納車というパターンが配送にかかる時間、費用が一番高くなります。
自動車販売店や、陸送業者の中継地等を引取・納車場所に指定するとかなり時間、費用とも節約できます。
ある程度、クルマ購入の検討が進んだ状況で、一度陸送にかかる時間、費用等を見積もりすることをお勧めします。

名義変更について

最終的にクルマの名義変更を行うためには、管轄している陸運支局(軽自動車の場合は軽自動車協会)の窓口まで出向く必要があります。
登録車の場合は、名義変更手続き前に車庫証明手続きを警察署にて行う必要があります。

自分で手続きを行う場合、警察署や陸運支局へ平日に動く時間があれば、費用的には、3〜4千円で済みます。
業者等に名義変更を依頼するとなると、数万円は請求されると思います。

自分で名義変更を行うために必要な書類は以下のとおりです。

【出品者(旧所有者)に用意してもらう書類】
  • 車検証
  • 車検が切れている状態であれば、一時抹消してもらうほうが手続きは楽です。
  • 印鑑証明書
  • 所有者のもの(発行から3ヶ月以内)
  • 譲渡証明書
  • 所有者の実印
  • 委任状
  • 所有者の実印が押印されているもの

(名義変更には直接必要ありませんが、クルマ、上記書類と一緒に以下の書類についてももれなく受取を確認してください。)

  • 自動車損害賠償保険証明書
  • 自動車税納税証明書
  • 自動車リサイクル券
【自分で用意する書類】
  • 車庫証明書(自動車保管場所証明書)
  • 管轄の警察署に申請し、約1週間後に交付されます。(3、000円弱かかります)
  • 交付後1ヶ月以内のもの
  • 印鑑証明書 ※発行から3ヶ月以内(300円)
【名義変更当日陸運支局で必要なもの】
  • 上記書類一式
  • 新旧所有者の書類
  • 実印 ⇒ 陸運支局で記入する書類や、訂正印として必要です
  • 自動車(ナンバープレート)⇒ 管轄の陸運支局が変わる場合、クルマを持ち込み、ナンバープレートを変更する必要があります。(ナンバー代2、000円程度)車検が切れている場合は(ナンバープレートがないクルマの場合は、よほどの知識がない限り、業者に任せたほうが無難です)
  • 移転登録申請書 ⇒ 陸運支局で記入する書類です。(300円程度)
  • 自動車税・自動車取得税申告書 ⇒ 登録月や年式・車種により税金が変わります。新車登録から数年しか経っていないクルマや、新車価格が高額なクルマは、事前に税額を確認したほうが無難です。
  • 手数料納付書 ⇒ 名義変更にかかる印紙代(500円程度)

一昔前と違い、最近は、陸運支局での”一般客”への対応も優しくなっています。
「手続き窓口」に行き、名義変更をしたい旨を伝えると、書類の確認や、各窓口を回る順番なども丁寧に教えてくれます。
平日に時間が取れるのであれば、ぜひ一度チャレンジしてみてください。
但し、月末や年度末のタイミングでは、陸運支局が処理する台数も多くなりますので、可能であれば、月初〜月半ばの時期にいかれることをお勧めします。

まとめ

お得に、安心してクルマを個人売買で購入する方法について解説してきました。
クルマを”安く”手に入れるためには、やはりそれなりの”手間”と”確認”は必要です。
(逆に言うと、この”手間”と”確認”することが中古車販売店の仕事ですので、そこにさまざまな費用が発生してきます。)

もうひとつ個人売買をスムーズにトラブル無く行うためには、購入後の手続きに(実際に自分の名義にして乗り出すために)どれだけの費用がかかるかを前もって見積もりしておくことだと思います。
今回は、名義変更手続きをメインに紹介しましたが、その他にも、整備・メンテナンス費用や任意保険料も必要です。
購入後に「こんなにお金がかかるとは思わなかった」と後悔しても後の祭りです。

お金の話で付け加えておきます。
ローンでの支払いを考えている方は要チェックです。
一般的に銀行系のオートローンや信販会社のオートローンは個人売買については利用不可となっています。(支払先は中古車販売店など業者に限られる)
そこでお勧めしたいのが、「ユーカーネクスト(Ucar Next)」です。
個人売買・フリマサイトでのクルマ購入の際にもオートローンが使えるローン仲介サービスです。
ぜひ一度ホームページをご確認してみてください。

UcarNext(ユーカーネクスト)サイトURL:https://ucarnext.com

コメント

タイトルとURLをコピーしました