JAマイカーローンについて

JAマイカーローン オートローン

車の購入の際、多額のお金が必要となります。
貯金が全くなくてローンを組む人や、貯金が十分にあったとしても、車の維持費、カスタム代、保険代等々、諸々のお金がかかることを考えて一部頭金を入れ、残りをローンで払うという選択をする人もいるでしょう。

自動車ローンは大きくわけると、銀行系ローン、ディーラーローンがあります。

銀行系ローンは、銀行、信用金庫、JA等の金融機関から借りるローンです。
原則として、金融機関へ出向き手続きをする必要があります。
マイカーローンやオートローンという名称で呼ばれています。

ディーラーローンは、ディーラー販売店で取り扱っている信販系ローンです。
車の購入手続きと同時にディーラーで申し込みをすることが可能なため、申し込みに手間がかかりません。
販売店によっては金利を下げる条件があったりもします。

ここで説明するJAマイカーローンは銀行系ローンになります。

JAのマイカーローンを利用するためには

JAバンクが提供するJAのマイカーローンは誰でも利用することができますが、銀行と違う点がいくつかあります。
初めてJAを利用する人は注意してください。

近くの店舗を探す

JAマイカーローンは自宅近くのJAの店舗でしか借りることができません
銀行とJAの一番の違いがここにあります。
銀行であれば、自分の通勤経路や職場近くの銀行を利用する人も多くいると思います。

しかし、JAは各JAによって管理している管轄があります。

東京都内だけでも14のJAにわかれていて、例えば新宿区に住んでいる人でしたらJA東京中央、府中市に住んでいる人でしたらJAマインズでなければ原則は利用することできません。

さらに、府中市に住んでいればJAマインズのどこの支店でも良いかというとそうではなく、府中市の中でも西府支店・中河原支店・多摩支店と3つの中から自宅がどのエリアに該当するかを探さなくてはなりません。

銀行のように「自分のよく通る道だから」といった理由では選べないのです。
住んでいる場所で、利用できる店舗は決まってしまいます。

必ず自身の住んでいるエリアがどの支店に該当するかを調べてから行ってください。

組合員加入をする

マイカーローンをはじめJAバンクのローンを利用できるのは組合員に限ります。
JAの組合員には2種類あります。

  • 正組合員:支店エリア内に農地を持っていて、農業に従事しているもの
  • 準組合員:支店エリア内に住んでいること

農家ではない会社員や自営業の人は「準組合員」になることができます。

ただし、組合員になるには各JAによって違いはありますが1,000円~10,000円の出資が必要となります。
マイカーローンの申し込みと合わせて加入手続きを行う必要があります。

貸付対象年齢を確認する

20歳から75歳までが一般的です。
地域によって差があり、信用情報により75歳以下でも借りることができない場合もあります。

収入条件を確認する

JAさいたま、JA東京中央のHPに載っているチラシには前年度の収入の最低ラインや、安定した収入が必要とは書いてありません。
それならば年収が30万円でも借りられるかというと、そんなことはまずありえません。
JAかみつがのHPには「前年度税込み年収が200万円以上、農業者の方は150万円以上」と書いてあります。
これを1つの目安と考えてください。
一部のJAではパート・アルバイトでも借入可能のところもあります。
パートやアルバイトの人で自動車購入を検討している人は、一度お近くのJAに相談してみると良いかもしれません。

用途が問題ないかを確認する

JAのマイカーローンは、次のような資金が必要な時に借りることができます。

  • 新車・中古車の購入資金
  • 自動車等の点検・車検・修理費用
  • 運転免許の取得のための費用
  • カー用品(カーナビやタイヤ等)の購入資金
  • カーポート建設のためのご金
  • 他社自動車ローン、残価設定型クレジットの借換資金

車に関する費用であれば幅広く対応しています。
車庫の費用に関しても借りることがきます。
銀行系ローンでも同じように借りることができるのが一般的です。

融資期間と融資金額を確認する

各JAにおいて多少のバラつきはありますが、金額は10万円から1,000万円まで。
借入期間は6ヶ月以上10年未満のところが多いです。

金利・保証料・手数料を確認する

金利は変動金利と固定金利の2つになります。
JAでは自分で選択できるようになっていますので、ご自身で良いと思う方を選びましょう。
たいていの場合、変動金利の方が1%ぐらい安くなっていますが、半年に1度金利の見直しがあります。
金利の上り下がりを気にしたくない人は固定金利を選ぶことをオススメします。

保証料については、保証会社により差があります。
保証会社は株式会社ジャックス、三菱UFJニコス株式会社の2つのJAが多いです。
また、信用基金協会という農林水産省が管轄する保証会社も選べます。

手数料についても各JAで幅がありますが、5,500円のところもあるので借りる際は必ず確認しましょう。

具体的な数字を用いた比較を後程詳しく解説します。
各JAによって大きく違いますので是非最後まで読んでください。

金利軽減条件を確認する

JAでは店頭金利より安く借りられるように、条件を設けています。
この条件に該当すれば、1%ほど店頭金利より安い金利で借りることができます。

  • 住宅ローン利用者
  • 給与振込指定者
  • 公共料金振替契約者
  • JAカード保持者
  • JAネットバンク契約者
  • WEB事前審査利用者

以上の条件を掲げているJAが多いです。

金利軽減の注意点

金利軽減条件はマイカーローンを借りようしているJAでの取引の有無になります。
過去に住んでいたところのJAで取引をしていたとしても意味がありません。
JAおきなわであれば、JAおきなわでJAカードを契約する必要があります。

JAマイカーローンを利用する手順

ここからは実際にJAにてマイカーローンを借りる手順を説明します。

WEB事前審査

自分の住んでいるエリアがどの支店かわかったら、その支店へ出向くのではなく、WEBサイトより事前審査を申し込みます。

JAマイカーローンはWEBでの事前審査を推奨しています。
店舗に直接出向いても一度WEB審査を受けてから再度来店してくださいと頼まれるケースもあります。
WEB事前審査を受ける・受けないで金利が変わってくるJAもあるので、自分のJAがどのような金利になっているかはしっかりと確認しましょう。

WEB事前審査について

事前審査は仮審査と同じようなイメージとなります。
名前や年収以外にも返済の方法や、借入金額、借入期間等も入力しますので、あらかじめ借入金額等は決めておきましょう。

支店での手続き

WEB事前審査後、早ければ2, 3日で連絡がきます。審査が通ったら申し込みを行います。
WEB審査が通っていたからといって、必ず審査が通るわけではなく、この手続きが本当の審査となります。

必要書類について

  • 本人確認書類:免許証やパスポートなど
  • 年収確認書類:給与所得者は源泉徴収票または公的証明書(住民課税証明書等)
  • 自営業者は確定申告書または納税証明書
  • 資金使途確認書類:注文書、見積書、契約書、見積書等
  • 借り換えの場合は返済契約表と残高証明書

上記以外に必要書類がある場合があります。
WEB審査の結果連絡のときに合わせて聞いておくと良いでしょう。

再度、支店手続きへ

本審査の結果連絡が1週間後ぐらいに来ます。
その後、支店へ再度出向きます。
この2度目の手続きで借入の申し込みを行います。
あわせて、組合員への加入手続き、通帳を持ってない人は口座開設手続きを行います。
口座開設の際は印鑑が必要ですので忘れないようにしましょう。
別途借入額に応じて印紙代がかかりますので、連絡が来た際に確認しておくと良いでしょう。

以上がJAマイカーローンの利用手順となります。
わからないことは積極的に担当者に確認しましょう。
一部来店不要で手続きが完了するJAもあるようですが、基本は窓口での手続きが必要です。

JAマイカーローンは安い?高い?

ここからはローンを利用する上で一番気になる金利・手数料の比較をしていきます。

JAによって金利・保証料・金利軽減条件が違います。
2つのケースを挙げますので参考にしてみてください。
但しどこのJAでも同じですが、低金利の場合でも必ずその金利で借り入れができるわけではありません。(申し込み可能な最低の金利の表示であり、審査結果によっては金利には変動が生じます)

ケース①住んでいる場所が新宿区の場合

利用できるJAはJA東京中央となります。
新宿区にある東京信用金庫と比較していきます。

JA東京中央

  • 固定金利:3%~4%
  • 保証料は上記金利に含む(0.79%)
  • 金利軽減条件は、住宅ローン契約者、ネットバンク契約者、JAカード契約者、エコカー
    購入者、公共料金・公金振替契約者、ネット審査利用者、組合員

東京信用金庫

  • 固定金利:1%~3.8%
  • 保証料は上記金利含む(0.25%~0.78%)
  • 金利軽減条件は、割引対象車(福祉介護車、エコカー、低排出ガス車)、セットカード
    (カードローン)契約者、過去にローンを利用し滞りなく返済されている人、子育て応
    援定期積金を3ヶ月以上払っている方

軽減条件にすべて当てはまった場合、JA東京中央は3%、東京信用金庫は1%で借りることができます。
JA東京中央の方が2%高いです。

例えば300万円を5年返済で借りた場合。
JA東京中央は月々の返済額が53,906円×60ヶ月で3,234,360円。
東京信用金庫は月々の返済額が51,281円×60ヶ月で3,076,860円。

借入タイミングによって多少変わりますが、5年間で157,500円ほど東京信用金庫の方がお得に借りることができます。

ケース②住んでいる場所が京都府京都市の場合

利用できるJAはJA京都市になります。
京都府を代表する地方銀行である京都銀行と比較します。

JA京都市

  • 変動金利:店頭金利3.0%、金利軽減で0.8%
  • 保証料:0.79%か1.35%(三菱UFJニコス株式会社保証型)
  • 金利軽減条件:ネットバンク契約者、JAカード契約者、給与振込、公共料金2口以上
    口座振替のいずれか1つ該当で金利が0.8%

京都銀行

  • 変動金利:1.775%
  • 保証料:上記金利に含むため不要
  • 金利軽減条件:キャンペーン期間中であれば条件無しで1.775%の金利

軽減条件に当てはまった場合、JA京都市では0.8%で借りることができます。
ですが、保証料が最低でも0.79%上乗せされます。
0.8%の金利+0.79%の保証料=1.59%が実際の金利となります。
1.59%であれば京都銀行より安く借りることができますが、1.35%の保証料だと2.15%となり京都銀行で借りた方がお得になります。

保証料と出資金に注意

保証料の算出方法は、信用情報や年収に左右されるといわれています。
自分で勝手に決めることはできませんし、窓口でローン担当者に交渉することもできません。
各JA独自の判断基準があるJAもありますのでご注意ください。

また、組合員加入が必須のため別途1,000円の出資金がかかります。

JAマイカーローンは個人売買に使える!?

昨今、ヤフオクやメルカリでも車の売買が盛んに行われています。
これを読んでいる人にも個人売買を検討している人がいるのではないのでしょうか。

ですが、結論から言うと使えません。

JAや銀行のマイカーローンが個人売買に利用できない理由は、貸したお金が車の費用に使われているかわからないからです。
銀行は貸したお金が申し込み通り使われていないと問題となってしまいます。
埼玉県のJAいるまの、千葉県のJAかとり、北海道のJAさっぽろ等はHPにも使えない旨が記載されています。

そんな中、JAや銀行のマイカーローンを使う方法があるのです。

それが「ユーカーネクスト」です。

通常、JAマイカーローンをはじめとする銀行系ローンは個人間売買に利用することはできませんが、ユーカーネクストを通して手続きをすることにより個人売買でローンを使うことができるのです。

手続きの流れとしては、ユーカーネクストが仲介し契約書を発行します。
この発行した契約書をローンを利用したいJAに提出することにより、ローン代金がJA→ユーカーネクスト→売主へ送金することができるようになるのです。

また、ユーカーネクストでは個人間売買でトラブルになりやすい名義変更手続きや送金手続きがセットになっているので手続きもスムーズで安心です。

個人売買でJAマイカーローンや銀行系ローンを使いたい人はユーカーネクストを検討してみてはいかがでしょうか。

UcarNext(ユーカーネクスト)サイトURL:https://ucarnext.com

まとめ

最後に筆者の観点からJAマイカーローンをオススメできない人、オススメできる人をまとめました。

オススメできない人
引っ越し予定のある人。
例えば、同じ都内でもJA東京中央とJA八王子では別の会社と思った方が良いでしょう。
JA東京中央で開設した通帳をJA八王子で解約することはできないのです。

オススメできる人
既にJAバンクの取引がある人。
農業従事者。
自分が住んでいるエリアのJAマイカーローンの金利が他銀行より低い人。

以上がJAマイカーローンの説明となります。
現在、ほとんどの銀行でマイカーローンの取り扱いがあります。
金利だけではなく、それ以外の手数料や保証料もしっかりと計算に入れ借りるようにしましょう。

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