修復歴ありの車の定義から購入するメリットと5つのデメリット・注意点

修復歴ありの車の定義から購入するメリットと5つのデメリット・注意点 オートローン

欲しい車であれば、高額な新車を選ぶよりも中古車を選択枠に入れる方も多いと思います。

その中古車を選んでいると、「修復歴あり」という表記を見かけるケースがあります。

修復歴があるだけで目当ての車が、中古車相場よりも数万円〜数十万円安くなっている場合もあるため気になってしまいますよね。

ですが、売値が安くなっている反面、「修復歴ありってなに?」と不安に思う方も多いのではないでしょうか。

この記事では、修復歴のある車とはどのようなものなのかについて詳しく解説します。

安全に運転できる車選びをするためにも、修復歴ありの車を購入するメリット・デメリット、注意点などをしっかりと把握してくださいね。

修復歴ありの車とは?事故車との違い

中古車を探していると、「修復歴車」と「事故車」を見かけるケースがあります。

どちらも意味合いとしては同じ意味で使われているので、言い方の違いと考えていただいてOKです。

修復歴車及び事故(歴)車は、「骨格に損傷がある車」を意味し、具体的には、以下のような部位を修復・交換した車を「修復歴車」と日本自動車査定協会では定義づけしています。
骨格とは、次の部位を指します。

  • フレーム
  • フロントインサイドパネル
  • フロントクロスメンバー
  • ダッシュパネル
  • ピラー
  • ルーフパネル
  • ルームフロアパネル
  • トランクフロアパネル
  • ラジエターコアサポート

最後のラジエターコアサポート以外は、ねじ止め部分を除いた骨格に損傷がある、または修復されているものが該当し、ラジエターコアサポートは、交換されていて、隣接部分にへこみや曲がりがあるものが修復歴車の扱いとなっています。

修復歴ありの中古車を選択するメリット・デメリット

修復歴ありの車には、メリットもあればデメリットもあります。

具体的にどのようなものがあるのか詳しく見てみましょう。

修復歴ありの車のメリット

修復歴ありの車のメリットには、値段の安さが挙げられます。

同じ車種で、製造から同程度の年数が経過している車と比較すると、修復歴があるだけで相場より数万円〜数十万円も安く販売されているのがわかります。

修復歴ありと表記されていても損傷具合はさまざまで、深刻なダメージを受けておらず軽微な修復がされたものでも、修復歴ありと認定される場合があります。

そのため、修復歴ありの表示があっても、比較的状態の良い車もあるので、どのような修復がされているのかを販売店に問い合わせてみると良いです。

最近では修復技術が上がっているため、業者のオークションに流通している修復歴車のほとんどが正常に運転できます。

修復歴車であれば予算内でより高いグレードの車を選べるのでおすすめです。

修復歴ありの車の5つのデメリット

メリットがある一方もちろんデメリットも存在します。

  • 安全性に欠ける可能性
  • 耐久性能の低下
  • 売却時の査定額が低くなる
  • 故障発生リスク
  • 事故による修復歴の内容が不明

安全性に欠ける可能性

大きな事故で車体が破損してもキレイに修復できます。

しかし、修復歴のある車とは思えないくらいに丁寧に直されている車両でも、骨格にダメージが加わった車なので、何かしらの問題を抱えている可能性があります

また、表面的には綺麗に見えても中はやっつけ仕事で修理されたような個体もあるので、注意が必要です。

最初のうちは問題なく走行できたとしても、のちに不具合が発生する危険性も十分考えられます。

耐久性能の低下

車の骨格は、中の人を守る重要な役割を果たしているため、修復歴のある車は、耐久性も劣化している可能性もあります。

車の衝突安全性は、フレームが変形することでショックを吸収し、運転手を守るように設計されているのですが、一度事故の衝撃を受けた車は、元々の車に比べて衝突安全性能が悪化します。

一見もと通りに修復できたとしても衝突のショックに耐えきれる強度は必ずしも十分確保されているとは言えません。

売却時の査定額が低くなる

修復歴ありの車は、購入するときは安く購入できますが、売却するときも買い取り金額が低くなります

お店によっては修復歴車を一切買い取らないところも存在するため、値段がつかないケースもあり、解体業者に依頼して分解して買い取ってもらうなどを行うので、通常の価格に比べて売却値が下がります。

故障発生リスク

見た目では分からないレベルにまで修理できていたとしても、修復歴車は購入後故障するリスクは高いと言えます。

大手の中古車買取業者が、修復歴車の事故発生率について調査したデータによると、故障発生率は39.4%にもなり、5台に2台の修復歴車が何かしらのトラブルを抱えています。

これは、ダメージを受けた部品そのものは修理する際に新しくなっているのですが、それに付随する部品は再利用されているなどの状態により不具合が発生する事が考えられます。

事故による修復歴の内容が不明

事故によって修復歴がある車は販売時に告知義務があります。

しかし、事故内容まで詳しく伝える必要がないため、どのような形で修復歴が付いたのかを詳しく知れません。

修復歴車を購入するときの注意点

修復歴車のある車はデメリットもありますが、比較的安価で購入できるため、メリットが多いと感じる方も多いです。

もしフロントエンジンの車で修復歴ありの車両の購入を検討するのなら、「フロント修復歴」のある車ではなく「リア修復歴」のある車両の方が物理的に、安全です。

それは、走行に支障をきたすエンジン周りは事故に遭っておらず、トランクフロアなどの損傷により、運悪く修復歴が付いてしまったと言えるからです。

もし修正歴のある車を購入するのであれば、極力試乗をし、直線の道路でまっすぐ走るのかなど、走行時の違和感の有無を確認をするとよいです。

もちろん、ただまっすぐ走ればよいというものではないので、ハンドルがスムーズに操作できるか、ギアの変速がスムーズなのか等の項目なども併せてチェックしてください。

修復歴車両の見極めの際は、車両検査表が付いているかどうかも重要なポイントとなります。

車両検査表が付いていれば、修復歴の箇所や程度が分かります。車両検査表を元に実車を確認しながら、販売員に気になるところを聞いて、不安を解消した上で購入するようにして下さい。

修復歴車を購入するときは信頼できる販売店で

修復歴ありの中古車を購入ときは、価格だけに拘らずに信頼できる販売店で購入するようにしてください。

修復歴ありの車は売れにくいケースもあるため、先ほど申し上げた通り、適当な修理で不具合をごまかそうとする悪質な業者もいます

優良店かどうか判断するためには、「中古車の鑑定士がいる」、「都合が悪いような質問でもしっかりと説明してくれる」、「修復歴ありでも補償をつけてくれる」などがあります。

まとめ

修復歴のある車とはどのようなものなのか、修復歴ありの車を購入するメリット・デメリット、注意点などについて紹介しました。

修復歴とは、車のフレーム部位がダメージを受けて、修理やパーツ交換をした履歴のことで、安く購入できる反面、修復歴ありならではのデメリットも存在します。

リーズナブルに購入できるのは非常に魅力的ではありますが、まずは安全なのか、安心して運転ができるかを重要視して選ぶようにして下さい。

 
UcarNext(ユーカーネクスト)

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